マンションにするか、一戸建てにするか。住まい選びの際、多くの方が頭を悩ます問題ですね。それぞれの特性をあげてみました。ご検討の際は参照にしてください。
マンションは一戸建てに比べ、駅に近い物件が多くあります。限られた利便性の高い土地を有効に活用して、よりたくさんの方へ住宅を供給することを目的としているからです。対して一戸建ては、閑静なエリアに建てられることが多くあります。そのため立地や利便性を優先する方はマンション、環境重視なら一戸建てを選ぶ傾向にあります。
一戸建てとマンション。面積(一戸建ては延床面積、マンションは専有面積)を単純に比べると一戸建ての方が広く感じますが、一戸建ては廊下や階段などの有効に利用できないスペースも含まれています。マンションのデッドスペースは廊下程度で、さらに平面構造なので家事効率も上がります。ただし一戸建ては、吹抜けなどの立体的に空間を使ったスペースを設けることができます。
新しいマンションでは、各住戸の鍵に加えオートロックシステムなどで二重三重にガードされたり、とくに大規模の物件では管理人が常駐していることも多々あります。一戸建ても近年はホームセキュリティが普及していますが、構造上どうしても開口部が多くなり、マンションの方が防犯性能を高めやすいといえそうです。
階高のあるマンションの中高層階住戸は、日当たりや眺望を楽しめる物件が多くあります。しかし一戸建ての日当たりは、隣の住宅との距離や、南面の空間の有無により大きく変わります。また眺望は高台でない限り期待できません。マンションも立地条件により左右されるのはもちろんですが、日当たりや眺望は一戸建てに比べ確保しやすいケースが多いといえます。
コンクリート製のマンションは上下左右も壁で囲まれており、断熱性や気密性に優れています。一方、一戸建ては高気密や高断熱仕様の物件もありますが、開口部が多いという構造的な理由もあり、マンションには一歩劣ります。
マンションは共有部の清掃やメンテナンスなどを、お金を払う代わりに自ら行う必要はありませんが、一戸建ての管理は、メンテナンスなどに時間と労力を割いて自ら行う必要があります。メンテナンスに手間を惜しまない方には一戸建てが、あまり時間はかけずに専門家にお任せしたい方にはマンションが住みやすいかもしれません。
マンションのゴミ出しは、24時間可能なところが多く便利です。それに比べ一戸建ては、決められた日時以外は不可能な場合が多いです。また一戸建ては、ゴミ集積所の清掃当番などが持ち回りで、近隣の方とスムーズなコミュニケーションが必要となります。
契約のための印紙代や登記費用、ローン保証料などはマンションも一戸建ても必要です。大きな違いは、将来の大規模修繕に備えた修繕積立基金が、新築マンションには必要なこと。ただし一戸建ての修繕も10年、20年のスパンで行うケースが多く、そのための代金を準備しなければなりません。諸費用の大まかな目安は物件価格の3%~8%程度です。
マンションと一戸建てのどちらが優れているか、という考え方より、さまざまな要素においてどちらがご自身やご家族の求める生活を満たしてくれそうか?ライフスタイルに合っているか?という目線だと理想のお住まいがイメージしやすいようです。じっくり考えてみてください。